ちなみにこちらの記事は去年作成したままパソコン故障で放置されてたんですがユーネクストにちぇりまほムービーが配信&タイドラマ化(しかもTayくんNewくん主演)されるようなので加筆してアップ!映画も劇場とちがってケータイでみるとまた違った見方ができそうでなんだか楽しみ!タイドラマも楽しみ!
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さてさて別記で記した通り「チェリまほ ムービー」を現時点で劇場 in ホーチミンにて6回鑑賞(休みのたびに行ってるので今後も増える可能性ありと思ってたら公開終了)しまして、こういうのって個人的なもんだと思うので記事にするのはどうかなって気持ちと、言いたいことがめっちゃあんのに日本にいる友達もベトナムにいる友達(厳密には1人いて彼に公開してると教えてもらった)も誰も見てなくて全然話せないって感情が戦ってたんですが最後はブログ自体が超個人的なもんだしいいんじゃね?って前者をねじ伏せたのでかきまーすw
まぁあくまで個人的な感想の域をでないのでその辺は考慮していただきたい(そもそも影響力はない)。作品ってもちろん作り手さんのものであるのは確かだけど公開になった(世の中にでた)段階でバトンを渡されたっていうか作り手を離れてそれからは受け取り手の感想や受け取ったことがプラスされて完成されていくっていうか、えてして映像にしろ漫画でも小説でも歌にしろ、何らかの創作物って作者の意図が正解って思ってる人が多い気がするし、答え合わせをしたがる傾向にあるけど上記の理由で自分は少し違ったスタンスなのです。
あ、あと人によってはネタバレになる可能性もあるのでDVDを楽しみにまってる方とかはお酒いただきたい。間違えた。お避けいただきたい。なんかさ~毎回、同棲記念で4人が乾杯してるのみると無性にビールのみたくなるんよな~wオニオンリングのあげたてオレも食いたいわ~
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先にいうとこの映画かなりの良作です。映画史上に名をのこす素ん晴らしい映画です。ただもちろんあくまで個人的な意見なんですが、正直チェリまほを期待して観るとちょっと拍子抜けするとは思う。いろいろドラマ視聴者にむけたサービスシーンはあるものの、まるで映画版のび太みたいに、赤楚君もとい安達は性格が別人だし、そもそも魔法は結構序盤でなくなるし(意味深)。ドラマにはまった身からするとワクワクドキドキハラハラみたいな、LaLaとか花とゆめとかにありそうな展開にはまったと思うんだけど、そういうシーンはほぼない。そうは思うんだけどそれをぬきにしたとき今の時代に作られるべくして作られたというと大げさかもしれないけどそんな印象さえある映画だった。言いすぎか?でもなんにせよ面白い映画だった。自分的にはドラマの映画化で満足のいくものはかつてなかったのでそういう意味でほんとに観れてよかったと思う→とかって5回目まではマジで思ってたんですが、今はそんな自分をグーで殴りたい。後述します。
はじめは期待してなかった。先にも書いた通りドラマの映画化は大体が自分の中で大きくはずしてるイメージしかなくて(無駄にアクションシーンを入れてみたり、変に小さくまとめてみたり。はっきりいうと作り手が映画というのを意識しすぎてそれに振り回されてる、そんな印象)、あまり期待するとドラマが面白いだけにその落差にひどくしんどいのがこれまでの経験上わかってたので。だけど黒沢と黒沢母の松下由樹の涙の流し方がおんなじであれっ?と思った(ポロって一筋おおきく流れる涙は意思の強さを表してるようでもあった)。このメンツの中に松下由樹なんて化け物女優だしたらだめでしょ!他の役者食われて荒地にされるでしょ!って思ってたのがそれで一気にこの二人は親子なんだとストンと腑に落ちたし、なんならそれが自分の勘違いではないと確認したくなって2回目を見に行った。正直初耳の監督だったし、若いっぽいんで原作頼みなんだろうなとなめてた部分もあった(何様だと我ながら思う。経験値の差はあれど面白いものを作りたいという情熱に年齢は関係ないのだと目からコンタクトが落ちた。メガネストだけどね)←とか書いてたら最近めちゃくちゃ人気のあったドラマの監督してましたね。見てないけど。
それだけではなくて次に見たときはいろいろと気づきがあった。湊君がつげと喫茶店であってるときズルズルズルと最後までジュースを音をたててのんでるのみて1回目は不愉快になった。いやそこは撮らんでいいやろって。でも2回目をみてあれは彼自身もつげと「さよなら」したくない(少しでもながく一緒にいたい)気持ちのあらわれだったと思ったし、安達と黒沢が同じベッドで朝を迎えるシーンはドラマとは逆位置な気がしたし、安達と母(いくえちゃん)の前髪の流し方が同じだったし、安達家と黒沢家では家族が逆位置に座ってて、なんかその辺もちゃんとこだわって作ってるのかなといろいろ想像したり。公開を教えてもらった友人と感想を言い合おうとしたら「あのあと魔法がなくなったってことはあそこで二人は…むふむふふ」的なこと言っててこいつとは話できねーなって思った、自分的に身体を重ねたから魔法をなくしたってよりは、黒沢の髪を優しくなでながら安達が「この愛おしさをどうしたら伝えられるだろう」といったセリフ、あそこで安達は魔法使いじゃなくなったのかなと想像してるから。それまで安達の中になかった他者を思いやる愛しい気持ち、身体のことではなくそれこそが本当の意味で童貞を卒業したのだということではないかと。あのあと安達は映画版のび太みたいに頼もしくなるしね。とか言い出したらそもそもの設定崩れるけどな。ちなみにベトナム版字幕は安達が黒沢を『Anh』とよび、黒沢が安達を『Em』とよんでたので訳者さんがどっちがタチウケの認識をしてるのかわかっておもしろかったw
それからタコパの帰り道に柘植が湊君に同棲を誘うセリフ、めっちゃいいよな。あんなん言われたら誰でもころっとおちるだろうな。そういえば付き合う前から柘植って結構恋愛テクニック上級者な気がする。さすが売れっ子恋愛小説家だな。最近まで童貞だったくせにな。
ラストシーンの「でもそうじゃなかった」のセリフのあと2人が手をつないで長い道をいろんな人とすれ違いながら歩いていく(オモタケがめちゃいいタイミング流れてきてグッとくる)シーン、1回目の時は「すれ違う人に男同士で手をつないでる~ってひそひそ言われながらも2人は気にすることもなくこの先も歩いていくんだ」という意思表示のラストだと思った。けど2回目みたときは黒沢父の「幸せな人が増える。これ以上のことはない」と言ったセリフがなんだかピタリとして「いろんな幸せな人がこの長い道を歩いているのだ。その道を安達と黒沢も手をつないで歩いていくのだ」と見方が変わった。そう考えるとオモタケの心音がめちゃくちゃ感動的。余談だけどユーミンのあの頃のままの「人は自分を生きていくのだから」がうかんだ。
5回目を見終わった後に、そろそろ公開終了するのでは?とさみしくなってきたのでユーネクストでドラマを再度見始めた(どんだけはまんねんとツッコまれた)。でも見返してほんとによかった。ドラマで「夢とか目標とか急に見つかることもあるしのんびりいこうよ」と坂道を登りながら黒沢が安達にいうシーン。映画で安達が急に「目標ができたんだ」っていうシーンがあって映画だけだとえらく突然だなと感じてたのが対になってるって思ったし、何より映画の印象的な浜辺で2人が寝っ転がって手を伸ばして指輪をながめるシーン。あそこドラマのオープニングのアンサーですよね?オープニングでは険しい表情で何かをつかむように伸ばしてた手、映画では指に光る指輪をキラキラと柔らかい表情で眺める。これ思った瞬間、とりはだたったし、震えた。マジで過去の自分をぐーで殴りたくなったわ。これってさ、オレみたいに映画見てからドラマ見る人、もしくは間をあけずに見た人じゃないと気づきにくい(中にはもちろん気づく人もいるでしょうが)と思うんだけど(もしかしたらパンフレットなんかでは説明があったのかもしれないけど←野暮だけどな)、それでもこのシーンを撮るってなんていうかこだわりというか、ちゃんとした映画を撮るんだ!みたいな意気込みみたいなんが感じられてそういう意味でも震えた。
くしくも同性婚を認めれば社会が変わるとか国を出ていく人が増えるとかの発言が目立つ昨今ですが「幸せな人が増える。これ以上のことはない」。このセリフこそがこの映画のテーマだと思った。愛する人と人生を歩くのもいいし六角や藤崎さんのような選択をするのもいい、幸せは人それぞれ。自分の納得できる生き方をしたいと改めて思ったのでした。
ただ6回観ても松下由樹が全部もっていくなという印象は最初っからかわらないww
いや松下由樹すごすぎるんよな…。「あなたが変えたのね」のセリフ。とりはだったわ。
あとエンドロールに『専属』のヘアメイクさんの名前ながれてきて震えたw
さてさて長々とかいてきましたがひとつだけ気になったのは最後に黒沢が「安達」と呼ぶところ。あそこってもう結婚してんだから清って呼ぶんじゃない?あれオレの時系列の認識がおかしいかな?(季節を考えても、流れ的にもあってるはず)。それともファンサービスか?(安達家に挨拶の時ちゃんと清さんっていってたので違う)。何か別の意図があるんかな?(そうなんか?)。
そういえば、洗い物がおわって安達の「大切な人の大切な人も大切にしたい」宣言の後、黒沢が安達を抱きしめるシーン。何故か黒沢の腕を強調するんよな。あれなんでだろう?あと海を眺める2人のシーン、あそこなんかのオマージュっぽいんよな。それに…あぁちょっとまって気になりだしたらとまらない。やっぱりユーネクストで再度みなければ…まだ見放題になってないんでしばらくは我慢我慢。
大阪時代、働いていた某プレイガイド内勤のときに、「映画は少なくとも劇場で3回はみたい」って後輩がいて、その時は「こいつ馬鹿だな。劇場1回、レンタル1回で十分だろ。それでもまだ見たければDVD買えよ」って心底思ってたし実際本人にも伝えてたんですが、ごめんなさいMさん。あなたの言いたかったことなんとなくわかった気がしますYO。
ではでは~
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